WWDJAPAN連載「メルローズと私」

BACKSTAGEVol.1

メルローズの50周年を記念し、
ゆかりある業界の方々にメルローズとのエピソードを伺うインタビュー企画「メルローズと私」が、
ファッション業界専門紙「WWDJAPAN」で連載スタート!

本50周年記念サイトでは「WWDJAPAN BACKSTAGE」として、
魅力あるゲストとの取材後の談話をご紹介いたします。
WWDJAPANの「メルローズと私」とあわせ、ぜひ4回の連載をお楽しみください。

安田耕司(やすだ・こうじ)
東京都生まれ。慶應義塾大学工学部卒業後、三菱地所入社。NY駐在員、横浜ランドマークプラザ館長、SC営業部部長などを歴任し、2013年に全国の街づくりをプロデュースするビルダーズを設立。
株式会社ビルダーズ
「感動的な街」・「情熱的な人々」・「思いを込めた仕事」を三本柱に、街づくりを手掛ける。「Build=ビルド」には、その地にふさわしい美しさと時代を捉えた街を「創り」、関わりあうすべての素敵な人々と共感・信頼しあえる関係を「築き」、個性を大事にする生活を「創造」する意味が込められる。

安田さんのお仕事「街づくり」って?

メルローズ50周年 特別対談

全国の街づくりをプロデュースする「株式会社ビルダーズ」の代表として、オフィスばかりだった丸の内をショッピングのできる街に変貌させたり、個性豊かなショップやレストランと、遊ぶように働けるワークプレイスを融合した複合施設「ミカン下北沢」の開発に携わったりー。安田さんが情熱を注ぐ「街づくり」は、 誰もが夢見る“こんな街があったらいいな”を創造して実現する、クリエイティブでポジティブなお仕事です。WWDJAPANの連載では、メルローズとの親交のきっかけとなった「martinique(マルティニーク)」新店舗開発の思い出のエピソードはじめ、街づくりへの想いを楽しく、そして真摯に語ってくださった安田さん。BACKSTAGEでは、いつもたくさんの街を眺めながら“次のこれ創ろう”を想像している安田さんに、「メルローズが聞いてみたかった5つのこと」をインタビューしました。

安田さんに聞いてみたい!5つのこと

1.メルローズと安田さんの出会いとなったのはmartiniqueの新店舗開発。「ぜひ出店して欲しい!」とお声がけくださったmartiniqueは、街に例えるとどんなイメージでしょうか?

訪れると「ただいま!」と言いたくなるほど、僕はパリが大好きなんです。洗練されていながら、可愛らしくもありコケティッシュ。martiniqueには、パリのイメージがあります。一つの建物にたくさんの店が集まった商業施設も楽しいですが、僕は「街を創るのは路面店」と考えています。ストーリー性ある路面店が軒を連ねる光景は、街を素敵にしてくれます。街づくりは、栄えている場所で何をするか?というのももちろんですが、人通りの少ない通りに賑わいを取り戻す「街おこし」や古くなった「商業施設のリニューアル」等々、チャレンジングな場面も多々。僕がmartiniqueにお願いしたのはチャレンジングな出店でしたから、パリのように洗練されたmartiniqueが賛同してくれたときは本当に嬉しく思いましたね。

2.「街を創るのは路面店」と考えている安田さんが、martiniqueと何かプロジェクトをするとしたら、やはり路面店でしょうか?

プロジェクトについては、夢ではなく実践としてやりたいと考えていることがあるんです。名付けて「MAISON martinique(メゾン・マルティニーク)」。martiniqueの世界観でオーダーメイドの建物を建てて、1棟トータルでライフスタイルを表現していく。ブティックだけではなく、最上階にレストランがあったり、地下にバーがあったりー。カフェを併設したブティックが増えていますが、もう少しアップグレードした大人の世界観。ちょっと雑踏から離れた、静かな通りで始めたいですね。静寂とした通りでも、ひとつ素敵なものができると広がっていきます。その始めのひとつになるような建物を、martiniqueと一緒に実現できたら楽しいですね。

3.今日のスタイルもそうですが、安田さんはとてもお洒落ですね。メンズよりレディースのイメージが強いmartiniqueですが、安田さん自身がお買い物されることもありますか?もし大切な方にギフトするとしたら、どのようなものを選びますか?

僕自身も、スーツとパンツを買ったことがありますよ。とても上質だし、洗練された雰囲気で気に入っています。ギフトにするなら実は、今日お店に入ってすぐ目に飛び込んで、「家内にプレゼントしたいな」と思ったコートがあるんですよ。「MACKINTOSH(マッキントッシュ)」のmartinique別注コートです。理屈なく、パッと一目見たインスピレーションで素敵だと思った。素敵で大人っぽいんだけれど、どことなく可愛さもある。Aラインの形もそうだし、よく見ると丸いドームボタンだったりとディテールが凝っていて、雰囲気の全部が好きですね。ぜひ家内に着て欲しいです。

4.街づくりはもちろん、ファッションビルや複合施設の在り方も、安田さんがプロデュースされた「ミカン下北沢」のように多様化しています。この先の将来、martiniqueが街づくりに貢献できるとすればどのようなことですか?

ビジネスだから収支も大事ですが、収益性だけではどこも同じ街になってしまいます。メルローズさんと出会う前、代官山に開店したばかりのmartiniqueに初めて足を踏み入れたとき、「なんて素敵な店だろう!」と僕は興奮しました。洗練された大人のライフスタイルを想像できる拘りのある店づくりで、一目惚れしたのです。2000年前後に奔走していた東京・丸の内の街づくりでは、絶対にmartiniqueにラブコールしたいと思いました。martiniqueを立ち上げたのは、メルローズ前社長の武内一志さんですが、後に知り合って、並々ならぬ思いを込めて立ち上げたのだろうと感じました。楽しんだり喜んだりして作られたお店なのか?お客さまは敏感に感じ取ります。50年の歴史があるメルローズでは創業時代の皆さんは退任されてしまいましたが、 “仕事を自分の楽しみにしてしまうDNA”を若い皆さんにも大切にし続けて欲しいと思っています。街のエネルギーを生むのは携わる人そして店の魅力。これからも素敵な店づくりで街を活性化して欲しいです。

メルローズ50周年 特別対談
メルローズ50周年 特別対談
メルローズ50周年 特別対談
メルローズ50周年 特別対談

メルローズに贈るメッセージ

5.メルローズの50年の歴史のなかで、安田さんとご縁を持てたことをとても光栄に思っています。これからの50年、100年に向け、50周年のメルローズにメッセージをいただけますか?

街づくりは価値づくり。メルローズのお店があることが、その街の価値をあげていく。そこに人が集い、楽しむ。次の50年もステキな価値創造を続けていってください。

WWDJAPANオンラインでぜひ本編もお楽しみください。
今後もWWDJAPANで第4回まで続く、50周年記念のインタビュー連載「メルローズと私」と
本サイトでの連載「WWDJAPAN BACKSTAGE」をお楽しみに。

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