• WHAT IS AN ELEGANCE
2026.01.08
スタイリスト 川上さやかさん
【1/2章】
「経験の積み重ねで知った、等身大のエレガンス」
Text: MIKI SUKA, Photo: TOMOKO MEGURO
スタイリストとして多方面で活躍する川上さやかさん。ファッション誌や広告、ブランドとのコラボレーションに加え、著書『おしゃれになりたかったら、トレンドは買わない』では、シンプルで上質、そして等身大でいられるスタイリングが多くの女性の共感を集めている。自らの“好き”という直感を信じて歩いてきた川上さん。等身大の自分を大切にしながら見出した“大人のエレガンス”とは何か。その答えを求めて、川上さんの日々の選択と言葉をたどる。

雑誌がくれたときめきが、
人生を動かした。
人生を動かした。
金融業界からファッションの道へ—。20代半ばで人生の大きな舵を切った川上さやかさんは現在、人気スタイリストとして多方面での活躍を続けている。
「短大を卒業して銀行に就職し、5年ほど勤めていました。でも次第に、男性と対等に戦うことが難しい環境に違和感を抱くようになったんです。人生は一度きり。心から好きだと言えるものに向き合いたい。そう思った瞬間に、自分が本当に惹かれてきたものに気づきました」
忙しい日々の合間に、癒しのように開いていたファッション雑誌。そのページを彩る洋服やジュエリーの輝きが心を潤してくれた。ある日、大好きなスタイリストがアシスタントを募集していることを知り、気づけば誰にも相談せずに履歴書を書いていたという。
「いちばん最初に届いた履歴書だったようで、すぐに連絡をくださったんです。『金融からこの世界に? 親だったら心配するよね』と言いながらも、まずは手伝ってみたらと背中を押してくれました。1年は銀行とスタイリストの仕事を両立して、27歳のときに“もう迷わない”と決めて飛び込みました」
「短大を卒業して銀行に就職し、5年ほど勤めていました。でも次第に、男性と対等に戦うことが難しい環境に違和感を抱くようになったんです。人生は一度きり。心から好きだと言えるものに向き合いたい。そう思った瞬間に、自分が本当に惹かれてきたものに気づきました」
忙しい日々の合間に、癒しのように開いていたファッション雑誌。そのページを彩る洋服やジュエリーの輝きが心を潤してくれた。ある日、大好きなスタイリストがアシスタントを募集していることを知り、気づけば誰にも相談せずに履歴書を書いていたという。
「いちばん最初に届いた履歴書だったようで、すぐに連絡をくださったんです。『金融からこの世界に? 親だったら心配するよね』と言いながらも、まずは手伝ってみたらと背中を押してくれました。1年は銀行とスタイリストの仕事を両立して、27歳のときに“もう迷わない”と決めて飛び込みました」

ファッションがくれる高揚感が、
日々の原動力に。
日々の原動力に。
制服で同じルートを通勤する毎日から、現場ごとに装いも出会う人も変わっていく日々へ。「今日は何を着て行こう?」そんな、朝の小さなときめきが生きていく原動力になることを知ったのも、この頃だという。アシスタント経験を経て独立し、現在はファッション誌『Oggi』をはじめ、多くの雑誌や広告の世界で活躍している。私生活では結婚、そして出産と、大きな節目を迎え、現在は1歳8ヶ月の娘のママでもある。子どもが生後4ヶ月で早くも仕事に復帰したという川上さんは、年齢を重ねライフステージが変わっていく中で、自分の装いの変化を少しずつ感じている。
「以前はよく着けていたシルバーも、今の自分の肌にはゴールドがしっくりくる気がして。クローゼットを開けると黒、グレー、ベージュ……そこに最近はブラウンが加わって、色柄がほとんどなくなりました。子どもが生まれて自分にかけられる時間が減ったからこそ、迷わず理想のコーディネートが組める“選択肢の少なさ”が、今の私にはすごく大事なんです。単調に見えても、その上にゴールドのアクセサリーをひとつ添えると、ぐっと気持ちが上がるんですよね」
「以前はよく着けていたシルバーも、今の自分の肌にはゴールドがしっくりくる気がして。クローゼットを開けると黒、グレー、ベージュ……そこに最近はブラウンが加わって、色柄がほとんどなくなりました。子どもが生まれて自分にかけられる時間が減ったからこそ、迷わず理想のコーディネートが組める“選択肢の少なさ”が、今の私にはすごく大事なんです。単調に見えても、その上にゴールドのアクセサリーをひとつ添えると、ぐっと気持ちが上がるんですよね」

無理をしない装いこそ、
大人のエレガンス。
大人のエレガンス。
主張しすぎず、けれど確かな質が寄り添う服。そして、長く着られること、心地よくいられること。40歳を過ぎた今だからこそ、人生の積み重ねの先にある“大人のエレガンス”を川上さんは感じている。
「ドレスアップするときも、“いつもの自分から遠ざからないこと”が大切だと思っています。結婚式や特別な日に選ぶのも、やっぱり自分が一番落ち着く“黒”。普段着ない色を背伸びして選ぶより、慣れ親しんだ色の中で少し華やかなものを選ぶほうが自分らしいエレガンスにつながる気がします」
「ドレスアップするときも、“いつもの自分から遠ざからないこと”が大切だと思っています。結婚式や特別な日に選ぶのも、やっぱり自分が一番落ち着く“黒”。普段着ない色を背伸びして選ぶより、慣れ親しんだ色の中で少し華やかなものを選ぶほうが自分らしいエレガンスにつながる気がします」


理想の“ハレの日の装い”が、
コラボで形に。
コラボで形に。
そんな川上さんがハレの日に纏いたいと思い描いていたアイテムが、「マルティニーク」とのコラボレーションで形になった。深めのVネックで、ボディラインを美しく見せ大人の抜け感を演出してくれるジレ。ジレとセットアップで着用できるラインの美しいパンツ、さらに軽やかに揺れるロングスカート。子どもの行事にも使いまわせるネイビーや、インナーを選ばないエクリュやブラウン、そして心が弾むアイスブルー。
「ジャケットとパンツのセットアップはよくあるけれど、ジレのセットアップはずっと作りたかったんです。Tシャツやニットと合わせてカジュアルにも、レースのブラウスを合わせれば華やかなオケージョンにもなる。まさに今の私のライフスタイルにぴったりのアイテムになりました」
ファッションが教えてくれた心の豊かさを、日常のスタイルやコラボレーションアイテムにも丁寧に落とし込む川上さん。後半では、彼女が考える“大人のエレガンス”をさらに深く探っていく。
「ジャケットとパンツのセットアップはよくあるけれど、ジレのセットアップはずっと作りたかったんです。Tシャツやニットと合わせてカジュアルにも、レースのブラウスを合わせれば華やかなオケージョンにもなる。まさに今の私のライフスタイルにぴったりのアイテムになりました」
ファッションが教えてくれた心の豊かさを、日常のスタイルやコラボレーションアイテムにも丁寧に落とし込む川上さん。後半では、彼女が考える“大人のエレガンス”をさらに深く探っていく。
スタイリスト
川上さやか
『Oggi』をはじめ、女性ファッション誌やメディアで活躍する人気スタイリスト。元会社員の経験を活かしたリアルなコーディネートの中に、上品で女性らしさの漂うスタイルが働く女性に支持されている。